成功体験を積み重ねていくと、次はどんな成功体験をしたいかが自然に湧き上がってくるようになります。
ここまでくると自分がどんな瞬間に喜びを感じるか、どんなことにやり甲斐を感じるかがわかってきます。
逆に苦手な部分も見えてきますので、そういった場合は、どうしたら克服できるかを考えてみましょう。
苦手なことを克服することは大変ですが、その分克服できたときの達成感は大きいですし、何よりそれが実績になります。
苦手なことを無理に得意にする必要はありませんが、少なくとも苦手なまま放置するのはやめたほうがよいでしょう。
実績は、できたことも、できなかったことも、あなたの頭の中にずっと残ってしまうものです。
「できた」という実績が生まれるたびに、人は成長します。
この時に今の仕事を辞めてもステップアップしたいという欲求が自動的に湧き上がってきたのなら、他の仕事に移ってもよいでしょう。
もちろん正社員だとかアルバイトだとか、働き方にこだわる必要はありません。ただし、仕事を選ぶ際に1つだけ注意したほうがいいのは、その仕事の需要です。
一昔前であれば、あまり気にする必要はなかったでしょうが、今は流れが非常に早いので、数年間で需要がなくなってしまうものもあります。
例えば、営業という仕事でもその種類はたくさんあります。飛込み営業、反響営業、カウンター営業、ルート営業……、売り方だけでなく、売るモノも様々です。車、家具、家電、不動産、のように形のあるものから、技術やサービスのように無形のモノを売る営業もあります。
いまだに誤解されやすいのは、営業は売りにくいモノをいかに売るか、つまり「需要のないモノを売れる営業マンが凄い」という間違った捉え方です。
全く価値のない壺を何十万、何百万円で売れたとしても、価値がなければお客様は買ってよかったとは思わないはずです。結局そんな商売は長くは続きません。
仕事を選ぶ基準は、作る人、売る人、買う人、それぞれにメリットがあるものを扱っているかどうかが重要です。
そして、この先も需要があるかどうか、需要がなくなったら他に需要のある商品やサービスを生み出すことのできる会社かどうか、判断する材料はそこです。
一般的には、会社の規模が大きいと凄い会社のように思ってしまいがちですが、規模が大きいとかえって不利になる場合もあります。
どういうことかというと、規模が大きいと小回りが利かなくなるので、経営者の早めの判断が必要になります。
世の中の流れをいち早く察知して下におろさなければいけません。ちょっとタイミングが遅れたり、指示を誤ると、膨大な損害につながってしまいます。
また、働いている従業員の意識も会社の規模によって大きな差があります。
大きな会社に勤めていると、会社が潰れることはなかなか想像がつきませんので、動きが鈍くなってしまうこともあります。
会社の規模は、需要によって大きくもなりますが、将来を約束しているものではありません。
これからの時代は、「世の中の需要」と「自分の能力を最大限に発揮できること」の接点を見つけられる人がどんどん活躍していきます。
そのためにも、まずは自分はどんな瞬間に喜びを感じ、どんなことにやり甲斐を感じるかを知る必要があるのです。
これを学生の短い間に知るのはなかなか困難なので、フリーターであっても実際の現場で体験できたほうがいいのです。
「あなた」でなければいけない、と思ってもらえるような存在になる必要があります。
これから人工知能やロボットの発達と共に仕事がどんどんなくなっていきます。
そんな時代でも、自分の強みを知っておくことで活躍の場をどんどん開拓できます。
◆まとめ
「目標」や「やる気」を捨てる
目の前のことを一生懸命やり、小さな成功体験を積み重ねる
自分がどんな瞬間に喜びを感じ、どんなことにやり甲斐を感じるかを知る
世の中の需要と自分の能力を最大限に発揮できること、の接点みつける