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僕は小さい頃、劣等感のかたまりでした。
父親は絶対に褒めない人で、いつも怒ってばかりでした。
そして周りと違うことを色々とやらされました。
中でも嫌だったのが、坊主にさせられることでした。
今は好んで坊主にしていますけれど、当時小学校とか中学校の頃、周りに坊主の人はほとんどいませんでした。
どうして坊主にするのが嫌だったかというと、からかわれたりいじめられたりするからなんですよ。
僕は、おとなしくて暗い性格だったので、よくからかわれました。
髪が伸びてくると強制的に坊主にされるんですけど、ある時期、坊主にしろという命令がなかった期間がありまして、このまま髪を伸ばせたらいいなと願っていました。
だんだん髪が伸びてきて、学校にいっても、ハゲとかじゃがいもと言われることもなくなってきて、このままどうか髪を伸ばせますようにと両手を合わせたものです。
でも、やはり、願いは叶いませんでした。
突然、「坊主にしろ!」と言われるのです。
坊主にした晩から心臓がドキドキして学校に行くのが怖くなってしまいます。
朝になれば、お腹が痛くなり、弱虫の僕にとってはかなりしんどかったです。
学校にいけば当然馬鹿にされます。
学校が終わって落ち込んだ気分で家に向かっている時に、突然後ろから肩をつかまれました。
振り返ると同じ学校の女の子が2人いて、一人が泣いているんです。
僕の肩をつかんだ女の子がいきなり僕の頬を思い切り平手打ちしまいた。
どうやら僕が坊主になったことがすごくショックだったようで、「この子に謝りなさいよ」と言われました。
あまりにも突然のことで、頭が真っ白になり、ますます坊主になることが怖くなりました。
学校で大変な思いをしていることも父親はわかっていたと思いますけれど、それでも平気で人と違うことを命令しました。
中学生の頃、体育の授業で着るジャージが新しいデザインのものに変わった時も、みんなと違う格好をさせられました。
みんなが新しいデザインのジャージを着ているのに、僕は買ってもらえませんでした。
ジャージを買うお金がなかったわけでもなく、人と違うことをわざと押し付けてきました。
父親の存在が恐怖でしたから文句を言うことなどできず、いつも従うしかありませんでした。
いつもどこに行っても僕は劣等感を感じていました。
会社で劣等感を感じている人も多いと思います。
周りが出世しているのに、自分だけ取り残された気分になってしまったり、周りは恋愛しているのに自分は恋愛していないとか。
どうして劣等感を感じるかというと、周りの人達と自分自身にあまり差がないからです。
比較できる相手だから劣等感を感じてしまいます。
もっとかけ離れた存在の人に劣等感を感じることはないと思います。
例えば、総理大臣とか、有名なプロスポーツ選手とか、芸能人とか。
好き嫌いはあると思いますけれど、自分とその人を比較して劣等感を感じることはないと思います。
ですから、劣等感を手放すには、関わる人を変えることです。
自分が劣等感を抱かないほどかけ離れた存在の人達と関わることです。
また父親の話になりますけれど、父親は昔競輪選手でした。
当時は競輪ブームで、競輪選手になりたいという人がたくさんいたようです。
なりたいから簡単になれるものではなく、方法も誰も教えてくれません。
今は、何かなりたいものがあれば、スマホで〇〇になる方法と入力すると出てくると思いますけれど、誰でもできるようなことしか載っていません。
父親は超一流選手に弟子入りすることを決意します。
友達にスーツを借りて、カステラを買って、直接師匠に会いに行きました。
何の保証もありません。
断られて当然です。
たくさんの人が弟子入りを希望して師匠のもとにやってきますが、ほとんどが門前払いです。
それなのに、父親はすんなりと承諾をもらえたようです。
これをやったら何がもらえるかとか、どれだけやれば成功できるとか、そういう風に考えてしまいがちですけれど、そういう考え方は何かを成し遂げた人の心にはささりません。
どんなに周りに反対されても、自分で決めて自分の力で進んでいく、その姿勢が人の心を動かすと思います。
今、もし劣等感を感じて悩んでいるのであれば、関わる人を変えることです。
今周りにいる人達が人間として良いとか悪いとか、そういうことではありません。
劣等感を感じない自分の居場所を作るということです。
本当に尊敬できる人達と関わっていくことで、劣等感を手放すことができますし、自分自身の成長にもつながると思います。