強迫観念で自信がつかない人【カウンセラー上田基】

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自信をつけるためには成功体験が大切です。
「できた」という感覚を積み重ねることです。

過去に成功体験がないと、何かに挑戦しようと思った時に自分の中のもう1人の自分が邪魔をしてきます。
「今まで、あれも、それも、これも、何もできなかったのだから今回も絶対失敗する」
そのもう1人の自分の言葉で人は不安になります。
そうだよな、やっぱり自分は今回もできないよな、きっと失敗する。
自信が持てないと失敗することも多いです。

逆に、過去にたくさんの成功体験があると、もう1人の自分が、今回は失敗する、と言ってきたとしてもそれに反論することができます。
自分は、過去にあれも、それも、これも、色々できたのだから今回だってできるさ、と。
そのように自分が自分を信じられるのが、自信です。

ですから、僕は成功体験を積み重ねることをお勧めしています。
ところが中には、どれだけ成功体験を積み重ねても自信がつかない人もいます。
今回は、強迫観念によっていつまでも自信がつかない人の原因と対策についてお話します。

成功したのに自信がつかず、それどころかもっともっと不安になる人。
例えば、小さい頃に貧しい生活をしていて、何とかお金持ちになりたくて一生懸命仕事をしてお金持ちになった人がいたとします。
成功してお金持ちになって、欲しいものも買えるようになったのだから、さぞかし自信がついたように思います。
ところが、自信どころか、大金を手にしたことで不安が込み上げてきます。
不安で不安で、もっとお金を稼がなければいけない、という強迫観念に襲われてじっとしていられなくなってしまいます。
生活をしていくのに十分なお金があるのに、寝る間も惜しんで仕事ばかりしています。

もう1つ違った例。
小さい頃に太っていて、いじめられた経験がある人がいたとします。
なんとか痩せたい、と必死になってダイエットをした結果スマートな体型になったとします。
望み通りの体型になれて自信がついたはずなのに、本人は強迫観念に襲われて、こんなんじゃ痩せたうちにはいらない、もっと痩せないと、と不安になります。

2つの例をお話ししましたが、他にも似たようなケースはたくさんあると思います。
成功体験で自信がつくはずなのに、強迫観念によって逆に不安になってしまう人。

強迫観念は必ずしも悪いことではありません。
現状に満足してしまうと、それ以上にはなりませんから、多少の強迫観念があることでもっと努力しようという気になることもあります。
ところが、強迫観念が度を超えてしまうと、押しつぶされて行動できなくなってしまう場合もあります。

どうして強迫観念が生まれるのかというと、思い込みが激しくなるからです。
先程の例、貧しい暮らしから逃れるためにお金持ちになった場合。
お金を手にしたことで、お金持ちと貧乏だったころの明確な違いを実感してしまいます。
その違いを知って、自分は絶対に貧乏な暮らしに戻りたくないと思います。
そうすると、お金をたくさん持っていることが幸せ、お金がないと不幸、という思い込みがどんどん強くなっていきます。
これが強迫観念です。

ダイエットの例も同じです。
痩せた体験をすることで、絶対に太りたくないという気持ちが強くなります。
この時の思い込みは、痩せていることが幸せ、太ると不幸になる、です。
強迫観念が襲ってきて、どんどん痩せなければという気持ちで頭の中がいっぱいになってしまいます。

いくら痩せても、いくらお金があっても、強迫観念に襲われて不安な状態では幸せを感じることができません。
無理に私は幸せだと言い聞かせても、ずっと満足できない状態が続いてしまいます。

せっかく成功体験をしたのに、強迫観念に襲われて不安になるのはもったいないですよね。
では、どうしたらこの強迫観念を減らすことができるのかというと、思い込みを手放すことです。
思い込みは、文字通り思い込んでいるだけなので、自分が決めつけているだけです。
例えば、お金を手にしたことで強迫観念でいっぱいになる人は、貧乏は不幸だという思い込みです。
貧乏は不幸だと思い込んでいる人に、お金がなくても幸せな人はいますと言っても全く通じません。
言葉では、そうですねというかもしれませんが、本心では貧乏は幸せなはずがないだろうと思い込んでいます。
思い込みを軽くするためには、「知ること」です。
思い込んでいる時というのは視野がとても狭くなっているので、自分の基準で物事を全て決めつけてしまいます。
知るということは、決めつけることではなく、他人の生き方や考え方も尊重し理解することです。
例えば、お金をあまりもっていなくても幸せな人の生き方はどういう生き方なのか、そういった方々はどういう考え方を持っているのかしっかりと耳を傾けることです。
しっかりと知ることができれば、お金があっても幸せだけれど、お金がなくても幸せな人もいるということが本当に理解できます。
理解できれば、お金を無くすことへの不安も軽減されます。

ダイエットも同じです。
痩せていれば幸せ、太っていると不幸と思い込んでいるだけで、太っていても幸せな人はたくさんいます。
太っていても幸せな人はどういう人なのか、どういう生き方をしているのか、どういう考え方をもっているのかしっかりと耳を傾けて知ることです。
きちんと理解すれば、痩せるだけが幸せという思い込みも少なくなります。

どうか想像してみてください。
箱の中に石ころを入れていく時に、ただ石を箱の中に放り込んでいくだけでは、石と石の間に隙間ができてしまいます。
できるだけ隙間を減らすためには、箱を左右に振ることも必要です。
一見余計な動きのようですが、大切なことです。

運動も同じですね。
例えば、マラソンの選手は足の筋肉だけをつければいいというものではありません。
時には違うスポーツをしたり、普段あまり使わない筋肉を動かすことでよりいい成績を出すことができるようになります。

僕の父親は元々競輪選手でしたけれど、プロになるまではとにかく1日中自転車に乗っていたそうです。
トラックのタイヤを自転車にしばりつけて走ったり、自転車で山に登ったり、バイクの後ろについて高速で走ったり。
確かにそれでも速く走れるようにはなるけれど、どんなに負荷をかけても自転車に乗って同じ動きをするだけでは、ある段階から成長が止まってしまうそうです。
自転車に沢山乗っていれば速くなれるというのも、どうやら思い込みのようです。
よりタイムを伸ばしていくためには、自転車から降りたトレーニングも大切だという話をしていました。

お金を得ることも、ダイエットも、スポーツも、あらゆることに共通しています。
強迫観念に襲われるのは、視野が狭くなっているからです。
自分の考えを持つことは大切ですが、他の視点、他の人の考え方も知ることで、物事の本質が見えてきます。
本質が見えると成功体験が自信に変わります。

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上田基プロフィール

上田基(うえだ・もとい) 1976年生まれ北海道出身。元・時給850円のフリーター。現・株式会社トップエンドレス代表取締役。家出・家族崩壊・両親自殺・詐欺に騙されるなど波乱万丈の人生を送る。30歳で起業、上場企業をはじめ講演会・個人向けのコーチング・カウンセリングなども行っている。著書は『心が強くない人が仕事で苦しまないストレスフリー思考』<経済界>など4冊出版。恋愛経験も豊富で電話相談では主に恋愛の相談が寄せられている。人気カウンセラーランキングベスト5入り多数。
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