なりたい自分、理想の自分になれたら誰でも嬉しいですよね。
でも現実は、同じ日々の繰り返しですから、なかなかそこから抜け出せなくなります。
日々の繰り返しというのは、人ぞれぞれのルールの箱の中で自動的に行われています。
その人にとってのルールです。
朝起きることもそうですし、ご飯を食べることもそうです。満員電車に押し込まれることも、昼のランチで注文するメニューも、あの人はいい人だと思うことも、この人は嫌だと思うことも……
何もかもその人のルールに基づいて自動的に動かされているのです。
生きているから自分の意思で行動しているような錯覚に陥りますが、ほとんどは自動的に動かされています。
もし違うという人がいるならば、今日スーパーに行って、買い物カゴに商品をたくさん詰め込んだあとにレジを通らずに外に出てきてください(笑)。
ほとんどの人はできません。
なぜなら、買い物カゴに商品を入れたら、レジに向かうというルールがあるからです。
別に深く考えなくても、自動的に足がレジの方向に向かうと思います。
実は、この「自動的」がこわいのです。
本人が気づいていないからです。
だからと言って本当に万引きしてください、と言ってるわけではありません(笑)。万引きは絶対にダメです。
自分のルールの箱の中で自動的に人生が作られていることに気づいてほしいのです。
そのわかりやすい例えとして、スーパーの例を出しましたが、この程度のルールは誰しも共通したルールです。
でも、ルールは無数にあります。
多くの人に共通しているルールもあれば、自分にしかないルールもあります。
いずれにしても、自分のルールに沿って動かされている、ということです。
もし今、なりたい自分になれていないのであれば、なりたい自分というのはルールの箱の外側に存在することになります。
ここで気をつけなければいけないのは、「夢」を考えないことです。
「あなたの夢は何ですか?」と訊かれたときに、「え? 何だろう?」と考えてしまう人もいますが、それはほぼ実現されません。
考えた時点でそれは夢ではなく、作り物になってしまうのです。
でも多くの成功者は言います。夢を鮮明に思い描きなさい、と。
僕は無理だと思います。
何故なら、それは感じているのではなく、考えているからです。
成功した人は、夢を思い描きなさいといいますが、本人は夢なんて考えていなかったはずです。
だからその人は成功できたのです。
夢という のは、考えることではなく、感じることだからです。
「あの車に乗りたい」
「あれ食べたい」
「あの人が好きだ」
「あの家に住みたい」
「あそこに行きたい」
これらは、考えることではありませんね。
自動的に湧き上がってくる感情です。
「感じる」のと「考える」のは全然違うことです。
例えば手を火に思い切り近づけて、「今、自分の手は、熱いのか熱くないのか、さぁ考えよう」こんな人はいませんね?
これは熱いっ! と「考えている」のではなくて「感じている」のです。
でも、日々同じ生活を繰り返していると、「感じること」と「考えること」の違いに気づかなくなってしまうものです。
感じた「夢」というのは、自動的に「目標」に切り替わります。
僕は「目標」という言葉自体も好きではありません。
いつもたくさんの方々に「目標」なんていらない、と言っているくらいですから(笑)。
どうしても言葉にしろと言われたら「目標」という文字になるくらいの程度です。
目標なんて堅苦しく考えることではありません。
「夢」が自動的に切り替わったもの、それが「目標」です。
湧き上ってきた夢が現実になった時、なりたい自分に近づけるのです。
1つ実現できれば、また次に夢というのは自動的に湧き上がってくるものです。
それを次から次に現実にしていけば、その過程も楽しい、今自分はなりたい自分になれていると実感できます。
そもそも、湧き上がってくるもの(夢)がないんだよねぇ、という人は、色々なモノやヒトと関わってみるといいでしょう。
結果を求めずに、色々なことにチャレンジすることです。
そんなにすぐには見つからないかもしれませんが、「これだ!」というものが誰にでもあります。
例えば、ダイエットして痩せたい! と感じたとします。
その「痩せたい」と感じるレベルが高ければ高いほど、エネルギーも大きいから現実になりやすいです。
その度合が低いのであれば、もっと高めればいいのです。
高めるには、実際に痩せたという成功体験をした人に会って、痩せたことでどれだけ感動したとか、よかったという話を聞くのもいいですし、痩せて素敵な人をたくさん見るだけでもいいでしょう。
自分もあんな風になりたい、なりたい、なりたい、なりたい、なりたい、もういてもたってもいられないくらい「痩せたい」と感じる状態にすることです。
そして、次に大切なのは無理をしないことです。
「キツイ」とか「ツライ」と感じない程度に行動するのです。
失敗する人の多くは、無理をします。
「痩せたい!」とせっかく感じたのに、いきなり当日から10キロ走ってしまったりするわけです。
今までやってなかったわけですから、キツイですよね。
この「キツイ」という感覚が「痩せたい!」という感覚を上回った時に、行動がストップします。これが挫折ですね。
「やっぱり、やーめた」となってしまうのです。
最初から無理をしないこと。
なりたいと感じた感覚は最初はシャボン玉みたいなものです。
はじめはこわれやすくて小さい、だから大切にゆっくり膨らましていくのです。
キツイとかツライとか感じさせないように大きくしていくこと。
運動したことがない人なら、いきなり走るのではなく、1日100メートル歩く、でもいいのです。
それを毎日続けて、当たり前に完全に続けられるようになったら、少しずつ増やしていきます。
くれぐれも、キツイとかツライと感じならい程度にです。
周りとの比較ではありません。自分自身に合った右肩上がりの坂道(ステップ)を作れる人だけが、成功を手にします。
キツくないんだから繰り返せる、繰り返している自分に「できた」という感覚が蓄積されます。
できる自分を繰り返しているとなんでも実現できるような感覚になっていくのです。
1つ実現すれば、次も実現できる、その次も実現できる。
そしていい循環に入っていきます。
そういう状態になれば、嫌なことや不満も、そんなことどうでもいい、という感覚になります。
理想の自分にどんどん近づいて、そうしている毎日が子供の頃のようにワクワクしていて、楽しくて仕方ありません。
せっかく生まれてきたんだから、最高の人生がいいですよね。