親に反抗することも必要

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僕は小さい頃、父親の存在が恐怖でした。
何でも命令され、父親に従うしかありませんでした。
悪いことをしていなくても、父親の気分で怒られたり殴られたりすることもたくさんありました。
僕は小学生の3年生から6年生の途中まで、強制的に野球をやらされました。
ほとんど休みもなくて、毎日何時間も練習をしていました。
正直僕は野球なんてやりたくありませんでした。
おとなしい性格だったので、できれば家で絵を描いていたかったです。
でも父親の命令なので仕方がなく毎日練習をしていました。

子供の練習風景を見ようと、夕方になると親御さんたちがベンチに座って応援していましたけれど、僕の父親は絶対そこには来ませんでした。
僕の父親はずっと遠くに車を停めて、そこから1人で見ていました。
毎日監視されているようでたまらなく嫌でした。

僕のいたチームは、道南でも強い方で大会で決勝まで進むことが多かったです。
でも優勝はできず、いつも準優勝でした。
ある時監督が、優勝しなくてもいいんだ、ということを父母の飲み会の席で言ったようなんですが、それを聞いた父親は激怒しました。

翌日の練習の場に突然父親が姿を現しました。
監督やコーチの許可もなく勝手に選手全員を集めて、「よく聞けお前ら、やるからには絶対に1番にならねぇとダメなんだ!」そういって、勝手にグラウンドに入ってきました。

練習を開始して、父親は僕のことをずっと見ていました。
僕が少しでもミスをしようものなら飛んできて、僕はボコボコに殴られ続けました。
少しでも動きが悪いと練習を中断して、みんなの前で殴られました。

ベンチで見ていた、お母さん達の悲鳴が聞こえてくるんですけれど、父親は僕を殴り続けました。
僕を殴ることで、みんなに1番になることの大切さを教えたかったようなんですが、僕は辛くてたまりませんでした。
そしてその翌日、父親の命令がくだりました。
「お前今日野球やめろ、明日から陸上部に入れ」
もちろんその命令に従うしかありませんでした。
恐怖で反攻できないのです。

家の中で殴られるのはまだ仕方ないのですが、外で友達や他人が見ているところで殴られるのはもっと嫌でした。
中学生になったばかりの頃、ある日父親と近所の銭湯に行きました。
父親は体を洗っていて、僕は湯船につかっていました。
しばらして、僕が湯船から出ると、父親がいきなりの僕の顔面を殴りはじめました。
僕がその場に倒れても父親は僕を殴り続けました。
顔中血だらけになって、僕は意識がもうろうとしてきて、このまま死んでしまうんじゃないかと思いました。
番台から悲鳴が聞こえ、警察を呼びます、という声がかすかに聞こえました。

あとから殴られた理由がわかったのですが、どうやら僕が湯船に入っている時に父親が僕を呼んだようなのですが、それに僕が気づかなかったことに父親は腹をたてたようです。
勿論、父親のことを無視するなんてことはありません。
銭湯はざわざわしているので、聞こえなかっただけです。

どんなに殴られても僕は父親に反抗することができませんでした。
そんな僕が人生で、最初で最後、父親に反抗したことがありました。
20歳くらいのことでした。
フリーターだった頃、数日、実家に戻ったことがありました。
当時僕は、これからどうやって生きていったらいいんだろうと不安で不安でたまりませんでした。
ある晩、酒に酔った親父が何か気に入らないことがあっていつものように僕に殴りかかってきたんです。
あの時は、もうどうにも自分のモヤモヤした気持ちがおさえられなくなりました。
殴りかかってきた父親を力ずくでその場に押し倒し、押し入れの引き戸を思い切り右足で蹴りました。

母親と姉が泣きながらとめに入ったのですが、僕は恐怖で体中の振るえがとまらなくなり、その場にいられなくなって家を飛び出しました。
真夜中だったので、走っている車もほとんどありません。
僕は、海岸線の道路をひたすら走り続けました。
振り返るとエプロン姿の母親が僕の名前を呼びながらずっと追いかけてきました。
たまたま僕の横を通り過ぎたタクシーがUターンをして、戻ってきたのです。
母親の姿はだいぶ小さくなっていました。
僕は急いでタクシーに乗り込み、その瞬間、涙がどっと溢れてきました。
僕にはもう戻る場所がない。
タクシーの運転手さんは、「何があったかはわからないけど、自分で決めたらそれに向かうしかないんだ」と僕に言いました。
そして僕は東京へ向かいました。
あの夜の出来事は今でもはっきりと覚えています。
そして、あの時父親に反抗して本当に良かったと思います。

僕の場合、ちょっと遅い反抗期でしたけれど、親に反抗するというのは子供が大人になるエネルギーでもあると思います。
自分がしっかり決断して行動していく力です。

僕の話が参考になったかどうかわかりませんが、周りの目が気になって行動できない人は、ちょっとした勇気で変えられます。

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上田基プロフィール

上田基(うえだ・もとい) 1976年生まれ北海道出身。元・時給850円のフリーター。現・株式会社トップエンドレス代表取締役。家出・家族崩壊・両親自殺・詐欺に騙されるなど波乱万丈の人生を送る。30歳で起業、上場企業をはじめ講演会・個人向けのコーチング・カウンセリングなども行っている。著書は『心が強くない人が仕事で苦しまないストレスフリー思考』<経済界>など4冊出版。恋愛経験も豊富で電話相談では主に恋愛の相談が寄せられている。人気カウンセラーランキングベスト5入り多数。
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