一生懸命仕事をするのは良いこと。
でも、一生懸命やっていると人間関係に問題が生じることもあります。
嫌みを言われたり、仲間はずれにされたり。
どうしてこのような現象が起こるかというと、安全な領域を乱してしまうからです。
一生懸命やっている人が一生懸命やっていない人たちの安全な領域を乱してしまう。
これは普通に考えたらおかしいことですが、世の中、一生懸命やっても評価されないこともあります。
それどころか、意地悪されたり、攻撃されることもあります。
人間は感情の生き物だからです。
安全な領域とは、居心地のよい環境と言ってもよいでしょう。
一生懸命仕事をして成果を残す人が現れると、サボっている人たちの、できていないことが浮き彫りになってしまいます。
適当にサボっても仕事が成立している状態が心地よい領域だとすると、それを壊されたことによって、その人たちは頑張らなければいけなくなってしまいます。
会社組織の中で、本当に会社のためになっている人たちは2割程度です。
6割は普通、残りの2割は足を引っ張る人たち。
だったら、8割をクビにしてできる人と入れ替えたらいいのでは? という発想もありますが、面白いことに、どんなに入れ替えてもこの割合は変わりません。
例えば、できる人を100人集めても、その中で順位がついてしまいます。
上位の人は、上位であるからモチベーションを保てるということもあります。
おかしな構造ではありますが、普通の人とできない人の存在があるからできる人が維持できているという見方さえできます。
もし仕事ができているのに、意地悪をされているのであれば、できない人の存在も尊重してあげることです。
なかなか理解に苦しむかも知れませんが、サボる人や仕事のできない人も集まっているのが組織です。
できない人には、できない人の居場所を作ってあげて、ちゃんと評価できる人に成果を見せれば、うまく回ります。
上司だから正当な評価をしてくれるとは限りません。
できすぎる部下に嫉妬して意地悪をする上司もいます。
決して歯向かってはいけません、正しさを主張すればするほど、標的にされてしまいます。
ほとんどの人は、自分が損をしたくないと思っています。自分の立場が悪くなることを恐れています。
納得のいかない人がいたとしても、その人たちにも居場所が必要です。
尊重してあげれば、攻撃されることもなくなりますし、逆に困っている時に協力してくれることさえあります。
いつもサボっていた人が、何も言わずに自分に協力してくれている事実に驚くこともあるでしょう。
人は感情の生き物です。不真面目な人の心にも良心があります。
尊重することで、敵ではなく、味方に変わります。