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今回は、人を動かすためにどうしたらいいかということを極端な例でお話しします。
例えば、ご主人がヘビースモーカーだったとします。
奥さんがご主人にタバコをやめてもらいたいと思っていたとします。
多くの人は、逆のことをやって失敗してしまいます。
みなさんだったら、どういうことをしたり言ったりするか是非考えていただけたらと思います。
考えられるのは、「タバコは体に悪いからやめたほうがいいよ」そういう言葉でしょうか。
あるいは、無理矢理タバコを取り上げるという発想もあります。
でも、ストレートに伝えると人は抵抗します。
以前、「自分を好きにさせる方法」という内容でもお話しましたけれど、明示よりも暗示の方が効果的なことも多くあります。
「タバコは体に悪いからやめたほうがいいよ」と言ったり、無理矢理タバコを取り上げるというのは、ストレートに伝えているので明示です。
それに対し暗示は、相手に気づかれないように示すことです。
人間の心の動きをわかりやすく説明するための例として聞いてください。
あくまでも心の動きを説明するためのお話です。
まず相手のやっていることに共感することです。
例えばご主人がタバコが大好きだとしたら、自分もタバコを吸って、「タバコって本当にいいものだよね」という気持ちを共有することからはじめます。
最初に絶対的な信頼関係を築くために共感が必要ということです。
そして完全に信頼関係が気づけた後に、奥さんが病気になったとします。
お医者さんから、これはタバコが原因の病気です、と言われるのをご主人と一緒に聞くんです。
そして奥さんが言います。
私はタバコが大好きだったけれど、病気になって一番大切なことに気づいた。私はあなたと一緒にいられること以上に大切なことはないってわかった。だから私はタバコをやめることにする。
目に涙をためて奥さんにそんな言葉を言われたら、ご主人はどうするでしょうか。
お前はたばこをやめても、俺はタバコを吸い続けるぞ、と言うでしょうか。
これは心の動きを説明するための極端な例です。
タバコを吸うことで病気になることもあると思いますから、ご主人のタバコをやめさせるために自分もタバコを吸うというのはしない方がいいです。
他にも方法は色々あります。
「この人を悲しませるようなことをしたくない」とご主人に思ってもらえるような存在になることと、タバコから得られる短期的な利益の代わりになるものを見つけることです。
「タバコは体に悪いからやめたほうがいいよ」と言ったり、無理矢理タバコを取り上げるというのは、何故相手に伝わりにくいかというと、共感がないからなんです。
共感が不足していると、人は抵抗します。
日常生活の中で「あなたのため」という言葉を耳にすることがあると思います。
親が子供に言う場合もあると思います。
会社の上司が部下に言うこともあると思います。
「これはあなたのために言っているんだ」と言いながら、でも本当は、自分の欲求であることが多いです。
どういう言葉をかけたら相手は共感するのか、相手と同じ目線で深く考えることです。
これは色々なことに応用がききます。
共感が先で、共感があるから相手は信頼します。
信頼されるから人は裏切れなくなります。
共感、つまり、心と心をひとつにすることが先です。
心は世界全人類共通の原理です。
わかってもらいたい、大切にされたい、ということです。
そのひとつの原理に沿って行動すると何事もうまくいきます。
自分の感情を一旦置いておいて、心をひとつにすることが先です。